Diary


03年01月31日 何もかもがこの日の成果に変わり

 就活の話のタネに『日経ビジネス』を定期購読しないか?

 と言われたのでどうせ親の金だからと購読を始めたんですよ。

 それがまた、興味のあるネタだけ読む分には面白くてねぇ。

 まぁ、マンガの方が面白いんですが。










 ちょりーっス!!

 今日も神田で卒研発表会です。

 ウチの学部生達は朝一番のセッションにやるので、

 会場には9時前到着しておきたいところですね。



 日系ビジネスを読んだり、ウチの研究室の前に発表する

 O研の予稿を見たりして電車の中の時間を過ごす。

 なんつーか、『〜っていう実験はやってないんですか?』

 とか、どーでもいいトコロにしか質問思い浮かばなかった。



 会場につくとー、俺とO研のメンツ(推定)とノブと三兵しかいなかった。

 で、やっぱO研のメンツだったわけだが、けっこう緊張してるようなので

 予稿で予習してきたので質問するよと脅しておいた。

 …まぁ結局しなかったんですが。





 …さて、まずはオミえもん&OB2の出番がやってまいりました。

 ちなみに『タカシさんの年齢ネタが好き』というOB2の彼女も見守ってます。

 なかなか堂々とした感じで発表するOB2。

 ハキハキしてていいですねーと、うなずきながら見ていたら



 『2種類のキャベツに、1種類のキャベツを散布し』

 『キャベツについたアオムシを散布し』



 とかワケのわからんことを言い出す。(´Д`;

 本人全然気付いてないのがスゲェ。

 ※正しくは『1種類の農薬を散布し』『キャベツについたアオムシを取り除き』



 で、途中でオミえもんに交代。

 こちらもまぁ、いつも通りに発表。

 ていうかオミえもんって緊張しない男なのか?

 オミOBコンビは『自由研究レベルだ』といつも言っていたが、

 公聴者のほとんどが『きちんとした研究だ』と認識したであろう。

 Good! でも、『自由研究レベルだ』と思わずにもっと自信を持って

 声を出して欲しかったなぁ。 80点!





 次、ケンZZ…

 正直、正直なところ俺は今日コレを一番見たくて来ている。

 この場にいる誰より… もとい2番目くらいに発表内容を理解しながらも、

 やはり見たいのだ、直弟子の発表は。



 ケンZZ「それでは、発表をはじめさせていただきます。」



 ざわ…@アカギなど

 おお、なんだ、この堂々とした声は。

 練習のときからは想像つかない次元じゃないかコレは。

 なんてこった、ここまで完成させてくるとは想像もしなかったぞ!?

 さらに、『OHPを換えるときも喋りながら進めろ!』というのも実行している。

 うううう… ケンZZ… お前…

 ああ、最初の弟子がやる気の無いヤツだったら

 俺はきっと『来年もうまくいくまい』と自信を喪失していたかもしれない。

 『光を照射することで』と言うのを忘れてたりしたが、ほぼカンペキだ!

 90点、いや、95点をやろう!!



 が、



 もうちょっとでホロリ感涙しそうな勢いだったところで鎮火。



 SZ先生「pKa値がcis体とtrans体で0.5も違いますよね?

      これの理由というのは、何か考えてらっしゃるんですか?」

 俺「(よし!! これもケンZZと検討してあること…

   答えられる!! さぁ、行け、ケンZZ!!!)」

 ケンZZ「えー、それはですね…」



 (゚Д゚;!?

 な、なんでOHPを漁ってるの?

 その理由について説明できる図は掲載してないでしょ?

 口で言えばイイジャン!!!



 ケンZZ「えー… 計算から、cis体とtrans体の構造が違うことがわかっておりまして…」



 (゚Д゚;当たり前だ!!

 あう… 答えられる質問を取りこぼした…

 だが、まぁ、それでも89点だ!!





 続いて三兵…

 噛むことも間違えることもなく終わりました。

 先輩はハラハラしてたそうだが、なかなかなもんだったよ。

 でも『tert』を『タート』と読むな。(´Д`;

 『ターシャリー』の略称なんだから。

 60点… かな。





 そして第1セッションのトリ… ノブ!!

 間違いない、エースだ!!!

 …ですが、ノブの弱点は『他人に伝えよう』という熱意が

 クール過ぎてあまり見えないというところ。

 ケンZZはやりすぎなくらい溢れてるんですが。

 と思っていたら、なかなかやる…

 冷静さと堂々とした感じが良かった。声も大きい。



 さらに…、やっぱりMP2連続一点計算のグラフはゾクッとするね!!



 分子を0.4Åずつ移動させて、30地点での『安定さ』を計算する。

 そのグラフの形ときたらもう、ヨダレモノですよ。

 まぁ、わからない人には『あ、そうなの?』くらいのモノですが。



 F先生に質問されて、答えるよりもマジで考えにふけっちゃったのは

 イタダケない感じもあったけども、カンペキ!!

 ケンZZより良い点数をやろうか、迷う。

 迷うところだがケンZZをたてたいのでノブは88点にしておこう。





 いずれにしろ、胸を張って『どうよウチの連中は!』と言える出来だったな。

 発表が終わり、学部生達のもとに駆け寄る。

 よくやった! 大成功ですよ。



 ケンZZ「先輩… 聞いてください!!」

 俺「OB2はさー。」

 ケンZZ「イヤイヤイヤイヤ、ホント、聞いてください!!」

 俺「うん、なんだ?」

 ケンZZ「言わせてください、なんでpKa値が違うのか!

      言えるんです!! cis体はねじれた構造、trans体は平面構造で」

 俺「OB2さー、キャベツの散布とか言ってさー!」

 ケンZZ「先輩先輩先輩先輩!! 聞いてください! 聞いてください!!」

 俺「わかってる、わかってるよ! テンパっただけだよな。」

 ケンZZ「違うんです、三兵くんの顔を見たら、『ピリジン』が

      『アデニン・グアニン』になっちゃって、

      あれ? なんだっけ? ってなっちゃったんですぅぅぅ!!

      だから、OHPでピリジンが載ってるヤツを探してたんです。」



 ピリジンを忘れるな。(´Д`;



 ケンZZ「それで前を見たらタカシさんが頭抱えて苦笑いしてるし…

      もーーー、頭の中が真っ白になっちゃって…」



 そりゃ悪いことをしたな。(´Д`;

 まぁ、アレだな…

 お前もオチを付けずには生きられない人種なんだな。



 この後、新しい卒研生6人のウチ、4人を交えて食事会。

 食事を終えて、解散。



 ケンZZ「先輩! 本当にお世話になりました!!」



 …ああ、終わったな。

 短い1年間が終わった。